2024年8月下旬 思いがけない落とし穴が発覚

それから東京に戻って数日後、各社から価格と条件などの見積もりが届きました。

下表のように、2社から買い付け希望の金額を出してもらえました。どちらの業者も建物をリフォームして使うことは難しいと判断したようです。売主である私の方で家の中に残る家財等を処分し、建物を解体して更地で引き渡すことが条件でしたが、売れる先が見つかってホッとしました。

<『お金のプロが実体験をもとに導く 実家じまいの最適解』より>

通常、土地や戸建ての売買では、道路や隣地との境界を確認し、それをもとに作成した測量図の提出を求められます。すでに境界の確認がすんでいて測量図も持っているなら問題ありませんが、隣家と境界でもめていたり、測量図がなかったりすると、売る前にこの作業が必要になります。

私の実家は古く、測量図もありませんでした。そのため、測量にかかる費用も見積もりを取ったところ、32万~35万円程度でした(下表参照)。その結果、測量の作業と費用を買主側で持ってくれて、価格も高いA社にほぼ決定しました。

<『お金のプロが実体験をもとに導く 実家じまいの最適解』より>

A社では、実家を見に来た際に前面道路(建物の敷地に接する道路)の幅を測ったようです。道路幅が3メートル90センチしかないので、セットバックが必要(敷地の一部を道路として提供すること)と指摘されました。これは寝耳に水でした。

住宅の敷地は、幅4メートル以上の道路に接していなければならないと、建築基準法で定められています。購入時の書類が入っていた封筒には図面もありましたが、図面には前面道路の幅は4メートルと記載されています。畑を宅地に造成する際、4メートルにしたつもりだったのでしょうが実際には足りていなかったということです。古い家にはこんなことが起きるのですね。

セットバックの分、敷地面積が小さくなるので、価格もその分が安くなります。

解体費用は業者によって幅があり、どこまでやってくれるかも微妙に異なります。見積書の詳細をしっかり確認する必要があります。解体費用の見積もりを見てため息が出ました。

売値から解体費用などを引くと、手取りがかなり減ることが予想されたからです。

<『お金のプロが実体験をもとに導く 実家じまいの最適解』より>

残った家具等の処分も、業者により価格に差がありました。残置物の量によっても違ってくるのでしょう。もともと30万円から50万円くらいを予想していたので、2社はほぼその通りでした。しかし、残り2社は20万円未満。不思議なもので、安すぎると不安になるのは人間の心理ですね。残っているものを細かく確認している業者もありました。引き取った後に売れるものがないか、探していたのかもしれません。

<『お金のプロが実体験をもとに導く 実家じまいの最適解』より>

私が家財道具で処分するかいちばん迷ったのは、仏壇です。母を東京に連れてくる際、「仏壇も持っていく?」と聞いたところ「なくていい」という返事だったので、実家に置いたままでした。私自身は無宗教。父と母が眠るお寺は浄土真宗です。調べたところ、浄土真宗では亡くなった人の魂が仏壇に宿るという考え方はしないとのこと。魂の供養はお寺で行っているので、仏壇は処分することに決めました。