噺と、お客さんを信じて高座にあがる

一花 姉さんの高座は、「この噺はこの部分を大事にしたい」っていう芯がある。台詞で出すだけじゃないんです。どこにそれがのってくるのか毎回違ったりするんですよ。だから何度同じ噺をしても、どきどきする。すり減っていかない。

二葉 そうそう。日によって、ぐっとくるポイントが変わることもあるのがおもしろいよなぁ。ほんで、噺の芯はどこなのかを常に考えてる。噺と、お客さんを信じて高座にあがってる。

一花 人物同士の対話はもちろん、演者と聴き手の対話でもありますもんね。話している最中っておもしろいです。噺の中に入っている自分もいて、それを俯瞰的に見ている自分もいて……。入り込みすぎても、お客さんに伝わらなかったりする。

二葉 (柳家)三三(さんざ)師匠は、頭の中やったか、上やったかに紙芝居があるって言ってはったよなぁ。

一花 もっともっと自然に話したい。それって技術的なことも必要ですが、自分の身体をどう扱うかとか、いろんな人間を深く掘って知っていかないと出てこないこともありそう。そういう、技術の手前のことから考えていかないといけないものがあるのかもしれません。