清治は魅力のある人物

――演じられる葉野清治はどんな役ですか?

作品をご覧になった方が清治をどういう人物だと受け止めてくださるかが大事だと思っています。いろいろな捉え方や自由に感じられるのがドラマや映画の良さなので、最後までひどい父親だと思われても構いません。そのくらいの覚悟で臨みました。

ただ、私から見ると清治は魅力のある人物です。嫌なやつなのかそうでないのか、興味を抱かせる存在だと思います。

珠やリョウ、周囲に対して厳しいことも言いますが、人を守ろうとする気持ちは強いのではないかと思っていて、そこは意識して演じました。人は一人の中に欠点と人を思う気持ちの両方を持っていて、現代では受け入れがたい言動もありますが、それでも自分の生き方を貫きながら苦しみ、幸せを見つけていく人物だと思っています。

(『ブラッサム』/(c)NHK)

――珠役の石橋さんをはじめ、葉野家の印象・エピソードを教えてください。

珠役の石橋静河さんは、役柄の感情とご自身の感情のバランスが非常に上手だと思いました。お芝居のテクニックや経験をしっかりお持ちであることに加え、ご本人の感情や感覚が珠という役にとても近いように感じました。

リョウ役の国仲涼子さんは、役への挑み方がとてもすばらしい方です。過去に朝ドラのヒロインを経験され「いずれは母親役を」という思いを持っていらして、その部分の強さを感じました。「思い」は、お芝居において技術以上に伝わるものがあると思います。

リョウさんは、立っているだけでも、黙っていても、ひとつひとつのたたずまいがとてもすてきでした。