「痛み」の性質

同じ「痛み」といってもその性質は様々だ。

例えば、局所的にすぐに痛むがすぐに引くものもあれば、じわじわとしつこくうずくような痛みもある。そのため、1983年の初版以後に発表された改良版では、痛みの感触についてのコメントが書き記されている。

『ヘンな科学:“イグノーベル賞”研究42講』(著:五十嵐杏南/三笠書房)

「最も痛い」とされる4の評価が付けられているのは、今のところウォリアーワスプという南米のハチ、アメリカ南西部に棲むオオベッコウバチ、中南米のジャングルで暮らすダンガンアリ、の3種だけだ。

詳細コメントは以下の通り。なんだか詩的な響きの言葉で、無理やり痛みを昇華しているように感じるのは、気のせいだろうか。

●ウォリアーワスプ:「拷問そのもの。火山の流れの中に、チェーンでつなぎとめられたような気持ち。私はどうしてこの指標を作り始めてしまったのだろう」

どんなツワモノも、後悔することはあるらしい

●オオベッコウバチ:0・5・1センチメートルくらいのゴツい針を持つ。「盲目的、凶暴、感電並みのショック感。バブルバス(泡で楽しむ風呂)の中にスイッチの入ったヘアドライヤーが落ちたようだ。天罰の一撃。横になって、叫べ」

遭遇したらとにかく逃げよう、とのこと

●ダンガンアリ:特に別格らしい。ものすごく痛い上に、12時間以上も激痛が続くからだ。

「ピュアで、強烈で、ギラギラと輝く痛み。燃え盛る木炭の上を、長い錆びた釘がかかとに刺さったままの状態で歩くような感触」

ちなみにダンガンアリは、ブラジルの先住民族が少年の通過儀礼に使うことで知られる。