迫田さん演じる数正がいてくれたから

僕の家康を語るうえで、絶対に外せないのが、迫田孝也さん演じる重臣・石川数正です。幼い頃から家康を支え、今川家でつらい人質時代を過ごしていた家康に「あなた様が武家の頂に立つのです」と励ましてくれた腹心。迫田さんの数正なくして、僕の家康はないと本当に思います。

(『豊臣兄弟!』/(c)NHK)

どんな芝居も受け止めてくださる迫田さんがいたから、僕は自然体でお芝居することができました。僕1人だけがふざけていても、どうしようもないんですよね。それを受け止めてくれる数正がいて初めて、家康と数正のバランスがよく映る。

豊臣兄弟が、熱く抱き合ったり、泣き合ったりする一方で、家康と数正は、でこぼこしたコンビネーションのなかに息の合った空気を生み出していく。豊臣兄弟とは対照的な関係性だったと思います。

(『豊臣兄弟!』/(c)NHK)

第41回で、家康と数正が酒を飲み交わすシーンがありました。迫田さんのオールアップのタイミングでもあったので、あのシーンは僕にとっても特別でした。1年間一緒にやってきたことを思い出しながら、噛みしめるようにセリフを言いました。

家康という役の数正への敬意だけでなく、迫田さん個人への感謝も込めてセリフを口にした記憶があります。