料理研究家・村上祥子さん(撮影:本社・武田裕介)
《空飛ぶ料理研究家》こと村上祥子さんは、84歳の今も全国を飛び回っています。その元気の秘訣は、食事にあるそう。12年前に夫を亡くし、一人暮らしをしている村上さんの生活とは(構成:本誌編集部 撮影:本社・武田裕介)

<前編よりつづく>

必需品は秤とタイマー

高齢になると、少し動かないでいるだけで筋肉量がすぐに落ちてしまいます。管理栄養士として同世代の皆さんにお伝えしたいのは、多くの人がタンパク質不足だということです。

国が推奨しているタンパク質の摂取基準は、一日50g。ただ2013年の研究により、65歳以上の高齢女性のうち、タンパク質を一日70g以上摂っている人はフレイル(虚弱)になりにくいことが明らかになりました。

体重で換算すると、体重1kgあたり1gではなく、1.4〜1.6gを目標に摂取していくことが望ましいのです。

日頃からタンパク質が含まれている食材を摂っているから大丈夫、と思っている人も要注意。なぜなら、50歳を過ぎると、栄養を消化吸収する力がガクッと落ちてしまうからです。ということは、年齢を重ねたら、これまでより意識的にタンパク質の量を増やしていく必要があるといえるでしょう。

一点注意したいのは、タンパク質は体に食べ溜めができないということ。「時間栄養学」という分野の研究によると、たとえ一食でタンパク質(食材)を多量に摂取しても、8時間経つと、使わなかった分は体外に排出されてしまいます。