清水さんの芸で日本は成熟できるか
榎木 清水さんは、不思議な存在を見たり感じたりすることはありますか。
清水 そういう力はまったくないんですけど、危ない場面で、不思議と「あれ? 助けられてるな」と感じることはよくあるんです。
榎木 それは、清水さんについている守護霊が、守ってくれているということだと思います。だから人間に、本当の意味での孤独はない。先ほど、過去世を見せられる、という話をしましたが、どの人も、時と場所と両親を、ちゃんと自分で探して生まれるんです。
清水 親に「産んでくれ、と頼んだわけじゃない!」というセリフをよく聞くけど、生まれる前に自分で選んでいるんだ。
ヤマザキ ちょっと、私なりに腑に落ちたことがあるので、話していいですか。昔、私は経済生産率ゼロの貧乏なイタリアの詩人と、11年もつきあっていたんです。駅で寝泊まりするような貧しさ。ところが私、たまたまキューバにボランティアに行くことになって。
清水 自分の生活も苦しいのに、ボランティア!
ヤマザキ さとうきびを刈るんです。そしたらその詩人、私が浮気してるんじゃないかと心配になって、なけなしのお金をはたいて、突然キューバにやってきちゃった。「どこかリゾートっぽいところへ行っておいで」って休みをもらったので、〈太ったマリア〉という海岸に行ったんです。私たち、11年も一緒でしたからいまさらそういう感じでもなかったんだけど、久々に会ったし、浮気の疑念も晴れて、まあそういうことが一晩だけあった。
清水 まさか、それが息子さん?
ヤマザキ その海岸でできたの。
清水 突然、すごい告白を聞いた。