入院した生徒の事情を喋るなんて
ある時、先生と親友のように仲が良いと目されていた生徒の一人が入院のため、レッスンを長く休むことになりました。彼女とは私もよく一緒にレッスンを受けたりして親しくしていたのですが、体調のことはあまり話したくないだろうと思い、詳しくは尋ねませんでした。
ところが、彼女がレッスンをお休みした途端、先生が入院先や手術の理由まで喋ってしまったのです。非常にデリケートなことですから、これにはびっくり。生徒たちはみんな黙っていましたが、「それは、言ったらダメでしょ」と思っていたはずです。
後に本人から聞いた話では、先生が勝手に入院について喋ったと知って、以後先生からの電話やLINEをすべて無視。先生はめげずに、アポなしで彼女の自宅や通っている病院、整骨院にまで押し掛けたといいます。
結局彼女は、レッスンに復活することなくそのまま退会しました。当の先生は、「携帯電話を替えたのかな?」「たまたま留守だったんだよね? 家の前に車あったけど」と、自分が悪いとは微塵も思っていない様子。
この事件をきっかけに、私も退会することにしました。本当の理由には触れず、家庭の事情ということにしたのでスムーズに抜けられましたが、その後、退会者が続出したため、先生から強く引き留められるようになり、辞めるにも一苦労だとか。それでもまだ先生は気づいていないようです。
退会した彼女とは、今でも親交が続いており、別のヨガのレッスンに仲良く通っています。
人に振り回されたスタジオ通いでしたが、なかなかできなかった運動が習慣化したことには感謝しています。
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