栄養の吸収に一役買っているのは

正しい食べ方をわかっていないと、「健康によい」と思って作っていた料理が、実は栄養をムダにしていたということにもなりかねません。代表的なものがほうれん草のおひたしです。

ほうれん草は、ビタミンCとビタミンAが豊富。しかしビタミンCは水溶性のため、茹でると栄養素が溶け出して半分も失われてしまいます。またビタミンAは、油と一緒に体内に吸収される脂溶性ビタミンのため、おひたしでは体内への吸収率が10%以下。レンジでチンしてごま和えにしたり、生のままベーコンと炒めてソテーにしたほうが、ビタミンCもAもしっかり吸収することができる、というわけです。

また、サラダにノンオイルドレッシングをかけて食べる方も多いようですが、トマトや人参などの緑黄色野菜に含まれているβ‐カロテンは、油と一緒に摂らないと体内に吸収されません。

こうした「食べ合わせ」を、難しく感じる方もいるでしょう。ですが、食材には多種多様な栄養素が含まれていますから、たくさんの種類の食材を食事に取り入れることで、完璧ではなくとも「食べ合わせ」を実践することは可能。大切なのは、栄養のバランスを意識した食事の継続です。

次ページから、腸内環境を改善し、体を冷えから守り、慢性的な疲労を防ぐことに特化した、免疫力をアップする「食べ合わせ」例とレシピを紹介します。ぜひ参考にしてください。