2019年WTAファイナルズ開幕前のイベントでは、純白のドレスを見事に着こなした大坂。オフコートでは、おしゃれやファッションにも敏感な23歳だ(撮影:神仁司)

日本女子選手初の200kmサーブ

大坂は、ハイチ系アメリカ人の父親・レオナルドさんと日本人の母親・環さんの次女として、1997年10月16日に大阪で生まれた。

レオナルドさんは、ニューヨーク市の大学を卒業後、英語講師などをしながら13年間日本に住んでいた。北海道根室市出身の環さんとは札幌で出会い交際に発展したが、結婚に際しては、大坂家からの反対があり、なかば駆け落ちのような形だったという。

大坂が3歳の時にアメリカ・ニューヨークへ移住し、8歳の頃フロリダ・フォートローダーデールに移っている。テニスは、父親の手ほどきで3歳から始め、2歳上の姉のまりと一緒に練習をした。レオナルドさんは、元プロテニスプレーヤーでもなければ、プロテニスコーチでもなかったが、独学で娘たちを教えた。

幼い頃、大坂は試合でまりに全然勝てなかったため、プロになりたての頃は、姉に初めて勝った時が、一番嬉しい試合だとよく語っていた。現在、まりもプロテニスプレーヤーだが、世界ランキングは331位で、大坂とは違って、ツアーの下部大会を主戦場としている。ちなみに、大坂は、まりと大の仲良しで、自身のSNSに微笑ましい様子をよくアップしている。

180cmの長身から繰り出される大坂のサーブはパワフルでスピードがあり、日本女子選手としては初めて時速200km以上を記録した。また、長い手足を使って打たれるフォアハンドストロークも強力で、大坂が一番得意とするショットだ。