夫と2人で張ったフローリング。「さまざまな風合いが混じり、お気に入りです」

白アリ退治に床張りも自分たちで

改修するにあたって心がけたのは、「安心・安全な家」であること。まずは、家に巣くっていた白アリを退治することから始めました。夫と手分けして畳と床板をすべて引きはがし、車用のジャッキで20センチほど家を持ちあげ、朽ちた部分は取り除き、駆除剤を撒いて……。そのうえで斜めに傾いた床を水平に整えながら土台を作る。基礎からの大工事になってしまい、友人たちからは「よくそこまで自力でやったね!」と驚かれました。

現在の耐震基準を満たすように、壁は強度のある建材で作り直し、漆喰仕上げに変更。それから、断熱材を床下や壁に埋め込むなどしました。いくら古民家の暮らしが好きだといっても、この歳になると寒さと暑さへの対策は欠かせませんからね。

夫がサクラの木の幹を手斧で削って作ったスツール。ミニテーブルとしても活躍する

一番気を使ったのは、電気の配線です。古い家で火事が起こる原因は、ほぼ漏電だといいますから、天井裏の電気配線をすべて新調しました。キッチンも、ガスコンロからIHクッキングヒーターに交換。容れ物は古民家のよさを生かしつつ、防災と防寒対策を万全に施しました。

キッチンの隣の部屋のフローリングは、サクラやナラなど無垢の古材や廃材を譲り受けて、私と夫で一枚一枚張っていったもの。色や木目の出方の違いが面白く、味のある床ができあがりました。最初のほうに張った部分にはゆがみや隙間がありますが、それさえも愛おしいです。