過去は変えられない。明るい未来にするには?
2018年の秋に相撲部屋のおかみを卒業し、約2年半が過ぎました。今は、当時とは比べものにならないくらい、ゆったりとした時間を過ごしています。幼い頃から憧れていたアナウンサーになり、結婚するまでの時期を第1章。結婚後、夫や家族を支えることに徹してきた23年間を第2章とするならば、今は人生の第3章と言えるのかもしれません。
離婚して第3章の扉を開いたことは、まったく後悔していません。後悔したくないからこそ、次のステージに進んだと言いますか。いくら悔やんだところで過去は変えられない。変えられるのは未来だけ。だったら、明るい未来にしていくにはどうしたらいいんだろう? 泥沼にはまる前に、自分で自分を救う方法を常に考える性格なんですよ。
子どもたちも、「ママが笑顔でいられるのが一番!」と賛成してくれました。私がこれまで一所懸命にやってきた姿を見てくれていたのだと思い、本当に嬉しかったです。
ご存じのとおり、私には息子と2人の娘がいます。娘たちはそれぞれ学生ですが、私の生活が変わっても、母親という役割は変わらず続いていく。その役割があることを今、あらためてありがたいなぁと感じています。
でも、娘たちのほうが私よりしっかりしているのでしょうか、娘の友人が遊びに来ると、「この家で一番年下はママみたい」って。それくらい今の私はリラックスして緊張感も抜けている。等身大の自分でいられることがこんなにラクだったのかと、実感しています。
長男はすでに独立し、社会人として自分の道を歩んでいるため、私のほうからマメに連絡はしませんが、妹たちとは大の仲良し。2人はなんでもお兄ちゃんに相談しているようで、その流れで息子が家にやって来ることもあります。息子が訪ねて来るときは、さも偶然という体で好物のビーフシチューやきんぴら、浅漬けなどを作っておき、帰りに持たせたりも。こんな形でささやかなエールを送ることができたら、と思います。