空を見ると死のことを考えるように
そのうち、ぼくが結核ではないということが判明されて、みんなは元のように話し掛けてくれるようになったのですが、逆にぼくのほうがみんなと距離を取るようになり、誰とも遊ばなくなりました。
中学校は2つの小学校の生徒が一緒になるので、半分は初めて出会う生徒でしたが、友だちは出来ませんでした。クラブ活動は軟式野球が人気で、男子のほとんどがやっていましたが、ぼくはスポーツが苦手になっていたので、女子が2、3人しかいない園芸部に入って、花壇に花を植えたりしていました。
学校が終わると、晴れた日はいつも一人で家の裏山に登って空ばかり眺めていました。特に夏の空は雲が動物に見えたり怪物に見えたりして、いくら見ていても飽きません。東京に来てから空を見ることが減りましたが、雲の形が面白かったりすると今でもしばし眺めてしまいます。
最近は、空を見ると死のことを考えるようになりました。自殺したいということではなく、いつかは来る自分の死に想いを馳せるということです。特に空気が澄んだ真っ青な冬の空を見ていると、このまま死んであの空に吸い込まれたいと思うことがあります。魂が体からスーッと抜けて空に飛んで行くイメージです。
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高校の時は柔道部に入りました。スポーツが好きになったわけではなく、強制的にクラブ活動をさせられたので、チームワークが嫌だったから柔道部に入ったのですが、練習はさぼってばかりでした。
高校を出て工場に勤め出した時は、ラグビー部に入りました。これもラクビーが好きだったわけではなく、誘われたから入っただけです。ラグビー部に入れば友だちが出来ると思ったのですが、試合に出た時、ぼくがあまりにも役に立たなかったのか、練習にも誘われなくなりました。以後、スポーツは何もやっていません。