(撮影:小林ばく)
ミニシアター作品やショートムービーで発揮される独特の存在感。いまや多くの作品でひっぱりだこの笠松将さんは、エキストラから這い上がった実力派だ(撮影:小林ばく)

台詞が一言でも、台詞すらなくても

18歳で俳優を志し、上京しました。それまで勉強も運動もそれなりにこなしてきましたが、芸能事務所のオーディションは書類審査すら通らなくて。100通は送ったんじゃないでしょうか。厳しい現実を見ました。

だから台詞が一言でも、台詞すらなくても、「受かる」という成功体験を積み重ねて自信につなげるしかなかったんです。

そんな僕ですが、現在は『君と世界が終わる日に』というドラマ作品に出演しています。日本では珍しいゾンビサバイバルものでやりがいがありますし、主演の竹内涼真くんが誰よりも何に対しても全力で。

そういう方は、現場ですごく信頼できるんです。演技とはいえ、人は本気で胸ぐらをつかみ合うとこんなに仲よくなれるのか、と(笑)。役者として大事な時期に、熱い同年代と出会えたのは幸運だと思います。

さまざまな経験を経て、人生はコメディだと思うようになりました。何度も引退を考えましたし、いまだにうまくいっているとは思いません。でも、その悩みは俯瞰すると小さな《点》でしかない。

どの道を選んでも、覚悟を持っていっそう努力すれば、過去を笑い話にできるときが来ますから。これからも自分を面白がっていきたいです。