【レッスン3】相手からの感謝を期待しない
自分が引き受ければ、相手から感謝され、好かれるだろうと期待して、「NOと言えない」ことがあります。
普段から先回りしてでも周囲のために動いてしまう人は、「好きでやっているのだろう」と思われ、感謝される機会は少ないもの。それで「今度こそ感謝されるかも」「あの人ならわかってくれそう」と淡い期待をしては裏切られる、という悪循環に陥ってはいないでしょうか。
そこから抜け出すには、「逆説」のテクニックが役立ちます。あえて高い期待をかけることで、「そんなことはありえない」と自分を客観視して軌道修正するのです。たとえば、仕事を辞めてまで義理の両親に尽くしたら、「姑が私にたくさん遺産を分けてくれる――わけがない」「義理の妹たちが泣いて感謝してくれる――はずがない」。
だったら、そんなに頑張らなくてもいいじゃない、と冷静に判断ができるようになるわけです。
また相手に対して、あえて期待を伝えるのもテクニックの一つです。面倒な役まわりを頼まれたときに、「お高くつきますよ~」と冗談めかして返すと、相手が「無理なお願いだったかな」と一瞬ひるむかもしれません。その間を利用して引き受けるか断るかを決めれば、後悔も少なくてすむのではないでしょうか。
【レッスン4】断った後にへこまない
NOと言うことに慣れていないと、最初は断るたびにひどくエネルギーを消耗したり、後から「言い方がきつかったかな」と気になったり、連絡がしばらく途絶えると「嫌われてしまった」と落ち込んだりするかもしれません。
これはNOと言えない人ほど暗示に弱い傾向があるから。「へこんじゃいけない」と考えすぎると、かえってへこみやすくなります。何度か繰り返して慣れてくれば、そのうちへこむ回数も少なくなると、まずは楽観的に考えてみましょう。