ゲーム機やスマホは持たせていないけれど

そんなふうに子どもの成長に合わせて希望を聞き、お互いの落とし所を見つけて、暮らしも変化させています。ゲーム機やスマホは持たせていないけれど、長女も長男も今のところ不満はないようです。長男はお友達の家でゲームをすることもあるし、冷たいアイスが欲しければお店で買う。それで問題なさそうです。

次女はまだ幼いのでどんな考えを持つのかわかりませんが、子どもたちそれぞれが違う性格や好みを持っていると思うので、その都度話し合いながら変化していけたらいいのかな、と思っています。

長年こうした生活を続けていると、不思議なことに、自然に対して敏感になる気がします。たとえば、雲や風向きの変化でこれから雨が降るとわかるんですよね。幼稚園のお迎えがいつも雨降り前のベストタイミングだね、と周りに驚かれます(笑)。遠くの山の上が暗くなっているとか、風が少し冷たいなとか、なんとなく察知できるようになりました。

そのせいか、私たち夫婦も子どもたちも、風邪はほとんど引きません。子どもたちは、具合が少しでも悪いなと思ったら、さっさと布団を敷いて寝てしまい、朝にはたいてい元気になっています。家電などの便利な道具に極力頼らずに暮らしていると、体の声がよくわかるようになる気がします。

今はコロナ禍で、感染拡大のニュースを読めばどうしても不安な気持ちになります。経済的な不況で、わが家も夫の残業が減って収入が下がりました。でも、必要以上に使わなければお金は手元にある範囲でやっていけるとわかっているし、家族みんなが健康でさえいれば大丈夫。ここで身の丈に合った暮らしをしている限り、生きていくことに心配はそれほどないんです。