「夫婦で正面から向き合うのはやめ、同じ景色を眺めながら肩を並べて歩けばいいのだと、考え方を変えてからはずいぶん楽になりました。」
現在発売中の『婦人公論』5月11日号の表紙は女優の桐島かれんさんです。自粛生活をきっかけに、以前からやってみたかったことに次々とチャレンジしているという桐島かれんさん。結婚29年の間に変わってきた夫婦関係とはーー。発売中の『婦人公論』からインタビューを掲載します。(構成=丸山あかね)

思いがけないギフトに胸をときめかせ

世界中が新型コロナウイルスに翻弄され続けた2020年から今年にかけて、私自身の生活にもいろいろな変化がありました。

プロデュースを手掛けるライフクラフトブランド「ハウス オブ ロータス」の運営への影響を考えると、頭の痛いことだらけ。以前は毎月のように海外に買いつけの旅に出かけていましたが、いつ再開できるかわかりません。感染が拡大した当初は、そんな閉塞感に包まれてもいたのです。

でも緊急事態宣言が発出された頃には、「私、家にいるのも好きなのよね」とシフトチェンジ。その後はアットホームな日々を満喫することができました。

私たち夫婦と息子の3人暮らしだったわが家に、社会人となり独立した長女、アメリカに留学中の次女と三女が戻って来たのが嬉しかった。久々に家族全員で食卓を囲むという思いがけないギフトに胸をときめかせながら、張り切って料理を作ったりして。