日ごろの稽古が武器になる

しかし、中日に早めにテレビ(NHK・BS)をつけたら、私が期待している「二番後取り直し」を見ることができた。三段目の出羽ノ城・清乃海戦である。3分50秒の相撲のすえ、決着がつかなかったため、後ろの取組が2つ終わったあとに再び取り直したのである。相撲が二番済んだ後とはいえ、取り直しは出羽ノ城により疲れがみえ、清乃海がすくい投げですぐに勝った。疲労困憊した時は、日ごろの稽古の多さと根性が武器になる。

さて、私は相撲から人生を学び、生活にも相撲を活かそうとしてきた。その結果、春場所後にある新稽古を開発した。

コロナ禍が長引くなか、一人暮らしで一日中誰とも話さないとか、マスクをしたままの会話とかで、滑舌が悪くなっていませんか? この稽古は飛沫が飛ぶといけないので一人でやってください。舌を噛んでも、入れ歯が飛び出しても、自己責任としてください。

さあ、早口で10回言ってみましょう。

「若隆景、わかたかかげ、わかたかかげ……」

どうです。「わか」はよくても、「たかかげ」が困難で、10回はかなり大変。今場所の若隆景は中日で5勝だから、初めは5回でいいかも。私は、この「四股名早口稽古」を毎日続けていたら、固まっていた顔の筋肉が動き、スマホの自撮り写真でも笑顔をつくれるようになった。

中日までの学びは、「日ごろの稽古がたいせつ」です。

7日目の土俵に立つ大関照ノ富士。両肘、両膝のサポーターが痛々しいが、それでもここまで全勝中。(背中を向けて立っているのは対戦相手の関脇隆の勝)

 

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