【認知症予防のポイント】
抗酸化食品を摂り、血管や脳の老化予防を
血管を若々しく保ち、スムーズな血液循環を維持することも認知症予防のポイントだと、橋弥先生は話します。
「まずは、血液の流れを滞らせる高血圧や糖尿病といった生活習慣病を防ぐことが大切です。生活習慣病の予防は、アルツハイマー型のほか、次に多い脳血管性認知症などのリスクも減らすことがわかっています」
加えて、血管や脳の老化を防ぐために、積極的に抗酸化作用のある食品を摂取して、とアドバイス。
「ビタミンA、C、Eに、ブルーベリーやワインに含まれるポリフェノール、青魚に含まれるEPAやDHAといったオメガ3脂肪酸には、抗酸化作用があり、認知症のリスクを抑制します」
そのほか、きのこ類に含まれる天然のアミノ酸「エルゴチオネイン」にも抗酸化作用があるそう。
「エルゴチオネインには、ビタミンEの約7000倍ともいわれる高い抗酸化作用があるのが特徴。体内に取り込みやすく、脳にも行き届きやすい性質があります。脳の神経細胞が損壊したときに摂取すると、保護作用や新生作用が期待できるという報告もあるほど」
抗酸化食品で老化のもととなる「体の錆び」をくいとめることが、脳の健康を保つにも有効です。次ページからは、認知症を予防する生活習慣を詳しく紹介しましょう。