田舎では無縁、東京では身近な芸能界

高田 結局好きなものがあるヤツは、大人になってもさほど変わらないよ。ミッちゃんは子どものころ、なにになろうと思ってた?

清水 うちは喫茶店をいくつかやってたから、大人になったら私と弟とで店をわけて、家を継ぐものだと思ってた。

高田 それが、いつのまにかジァン・ジァンに出るようになってたわけだ。(笑)

清水 タモリさんに憧れて、ラジオに投稿するようになって。ふたりは東京の人だからわからないと思うけど、田舎にいると芸能界って、目指そうと思うものではなくて最初から無縁の世界なの。でも東京にきてみたら、逆にちょっと身近に感じられたんだよね。

高田 身近に感じたのはジァン・ジァンだからだよ(笑)。「あ、永六輔きてるんだ」って。

清水 まあ、けっこうビビりましたけどね(笑)。中野さんは子どものころから書くのが好きだったって、エッセイにもあったけど。

中野 いや、どちらかといえば絵を描くほうが好きだった。子どものころの作文って、遠足だとかなにかしらの行事のあとに書かされるものだったでしょう。なんで過ぎたことを書かされるのかなって。