2年ぶりに名古屋・ドルフィンズアリーナで開幕した大相撲七月場所も、中日を終えました。6場所連続休業から復帰した横綱・白鵬と、3月の春場所、5月の夏場所を連破し綱取りがかかる照ノ富士は、ともに8連勝と好調の出足。この二人に土を付けるのはだれなのか、直接対決はどうなるのか、今後も目を離せません。『婦人公論』愛読者で相撲をこよなく愛する「しろぼしマーサ」が夏場所に続き、今場所もテレビ観戦記を綴ります
第1回The sumo must go on。白鵬復活か、照ノ富士の綱取りか、はこちら
8連勝の横綱・大関。膝の調子は…
大相撲夏場所は中日8日目が終わり、相撲から人生を学んでいる私は、その奥の深さをさらに学んだ。
休場明けで進退をかけている横綱・白鵬と、綱取りを狙う大関・照ノ富士は、ともに8連勝。二人とも相撲の実力はすごいので、直接対決するときは、膝の調子が良い方が勝つと予想しながら、私は膝ばかり見ている。白鵬の右足の足袋も気になるけれど。
白鵬は7日目の土俵入りで手術をした右膝の調子が悪いのではないかと思った。しかし、NHKの大坂アナウンサーが「なにか違う競技のように見えますが…」と言ったほど、対戦相手の前頭3枚目・翔猿が白鵬と組まない方針をとった。
白鵬も無理に組みにいかず、膝に負担がかからなかった。最後は翔猿が我慢できずに組んでしまい、投げられた。二人見合ったままずっと立ち続けたら、審判長から「こらあ!相撲取れ!」と声がかかるのではないかと心配になったくらいだ。
今後の対戦相手の方々は、白鵬の後半の疲れ狙いとか、悪い方の膝狙いとか、姑息な作戦はやめて、あの厚い懸賞金の束を狙ってほしい。