『レ・ミゼラブル』のマリウス役は、『ライオン・キング』のシンバ役など、数々の名作ミュージカルで存在感を示す海宝直人さん。確かな演技力と甘いマスクで観客を魅了している。ミュージカル歴はなんと7歳からだそうで……

劇団四季は僕にとって「学校」のような存在

もともと、3つ上の姉(劇団四季の海宝あかねさん)が子役としてミュージカルに出演していたんです。だから、家でよく姉と“ごっこ遊び”をしていました。姉がアニー役、僕が妹分のモリー役というように。

僕もいつの間にか家で歌うようになっていましたね。ある時、劇団四季で初の子役オーディションがあると聞いて、応募したらまさかの合格。それが始まりです。

劇団四季は僕にとって「学校」のような存在。僕のミュージカル人生の原点ですから。昨年亡くなられた浅利慶太さんにも、子役の時に稽古をつけていただきました。ある時、僕の楽屋に浅利さんがいらして、何だろうと思ったら、「菓子パン食べるかー?」(笑)。演劇界の巨匠とひとときを過ごせたのは、大切な思い出です。

現在は、外部キャストとして劇団四季に関わるだけでなく、さまざまな舞台に出演したり、歌手として歌ったりと、いろいろな活動にチャレンジしています。

今楽しみなのが、7月に出演する『ミュージカル・ミーツ・シンフォニー』。フルオーケストラをバックに、ABBAのポップスを歌うという斬新な試みです。ABBAファンも、『マンマ・ミーア』ファンも、ABBAの新しい魅力を発見できると思いますよ。