それぞれ1秒、30セットで。「いーうー」だけでも

舌が下の歯の裏側についていたり宙ぶらりんの方は、いますぐ、イラストを参考にやってみてください。1セットを10回やってみましょう。

その後もう一度、舌の位置を確かめてください。上顎についていますか。実は、体操前に舌が上顎についていない方は、すでに舌が衰えてきているのです。最初から上顎についている方も油断しないでください。あいうべ体操でより強く上顎につくのがわかると思います。

あいうべ体操はどのくらい行えばいいのでしょうか。はじめは「あ・い・う・べ」をそれぞれ1秒程度の長さで行います。これを1日30セット行ってください。朝昼晩の食後に10セットずつ、というのもいいでしょう。湿気の多いお風呂でやるのは、うってつけといえます。寝る前にやれば、寝つきもよくなります。

慣れてきたらセット数を多くしてみてください。

あいうべ体操の4つの動作のうち「あ」と「べ」は口を大きく開くので、顎の関節を使うことになります。顎関節症などで、口を開けると痛む人には少々辛いかもしれません。そんな場合は「いー」と「うー」だけでもかまいません。これだけでも効果は十分です。

あいうべ体操30回分の時間に相当する時間、3分程度、この2つを続けてみてください。すると「いーうー体操」の独自の効果も実感できます。これは、あいうべと違って口を開けないので、口の中の湿り気がキープされ、口輪筋が鍛えられます。

ただし、「いーうー体操」では舌を鍛えられません。それを補うのに次の体操はいかが。

一つ目は、「唇を閉じたまま前歯と唇の間で舌を左右に滑らせる」こと、二つ目は、「左右の頬の裏側に舌を押し付ける」ことです。一つ目は、1日30往復程度、二つ目は20往復くらい行えば、十分に舌を鍛えることができます。