どこでもできる「あいうべ体操」

ここで、自分の舌の位置をもう一度確認してみましょう。舌の先が、下の前歯の裏側や歯肉についていませんか? どこについているのかわからないという人もいるかもしれません。舌は上顎についているのが正しいのです。

では、上顎についていない舌をついた状態にするには、どうすればいいのか。いろいろな方法がありますが、ここでは、お金もかからずにいつでもどこでも行える「あいうべ体操」を紹介します。

やり方はいたって簡単です。口を大きく、「あ~」「い~」「う~」「べ~」と動かすだけです。音は出しても出さなくても大丈夫です。筋肉をしっかり動かして筋トレのつもりでやってみてください。

1、あ:「あ~」と口を大きく開ける。口の中がよく見えるくらい、唇が丸くなるように。舌骨につながる筋群も鍛えられる。

 

2、い:「い~」と口を横に開く。前歯が見え、頬の筋肉が両方の耳の前に寄る感じがするくらいが目安。首に筋が浮くくらいがよい。口まわりの筋肉はもちろん、首の筋肉も鍛えられる。

3、う:「う~」と口をとがらせる。思いっきり唇を前に突き出すようにする。口を閉じる動きに直接的に関わる口輪筋が鍛えられる。

4、べ:「べ~」と舌を伸ばす。舌の先を下顎の先端まで伸ばすような気持ちで舌を出す。外舌筋や内舌筋、舌骨舌筋、茎突舌筋など、舌先を出す角度を変えるとあらゆる舌筋が鍛えられる。

ポイントは「べ~」と舌を突き出して下顎のほうへ伸ばすことです。これで、舌の付け根の筋肉を鍛えることができ、飲み込みがよくなったり、むせにくくなります。