アキレス腱の柔軟性が若々しさをつくる
足の健康と若さを保つのに欠かせないのは、「アキレス腱のやわらかさ」と「足裏のアーチ」、そして「足の筋力」です。
アキレス腱はふくらはぎの筋肉とかかとの骨をつなぐ重要な腱で、これが硬くなると歩きにくい、転倒しやすいなどの弊害が生じます。チェックシートの「足首が硬いため、すねが前側に倒れづらい」「足を揃えてしゃがむと、かかとが浮いたり、後ろに転んだりしてしまう」にチェックがついた人は、アキレス腱が硬くなっている可能性があるので注意が必要です。
また、アキレス腱が硬化すると、足の血流を心臓に押し上げるふくらはぎの筋肉のポンプ機能も落ちて、足の血流が低下。その結果、「足先に冷えを感じる」、足がむくむなどの症状が起こります。「200~ 300 m歩くとだるくて休憩したくなる」のは、血流が低下して足が疲れやすくなるため。こうした状態を解消し、アキレス腱の柔軟性を取り戻すために、ストレッチ「壁ドンアキレス腱伸ばし」を毎日行うようにしてください。
人間の足裏はアーチ状になっています。このアーチ構造が全体重を支え、着地するときの衝撃を受けとめます。その大事なアーチ構造が、加齢による筋力の衰えや歩き方のクセなどが原因で崩れ、いわゆる扁平足(へんぺいそく)になると、さまざまな不具合に悩まされることに。扁平足の主な症状として、歩きにくい、衝撃を吸収できず足が痛む、5本の指が横に広がる「開張足(かいちょうそく)」になる、などが挙げられます。
扁平足は立って足に体重をかけた状態でチェックします。自分の目で確認するのは難しいので、「朝起きてから最初に歩き出すとき、かかとに痛みを感じる」「ぺたんこの靴よりもヒールのほうが楽」「靴のかかとの内側がすり減っている」などの項目を症状判断の目安にしてください。「フローリングの床を歩くと足の裏が痛い」のは、扁平足が原因の場合と、加齢で足裏の脂肪が減って痛みを感じる場合があります。扁平足が気になる人は、エクササイズを試してください。
歩く力を保つには筋力も必要です。「最近、歩幅が狭くなってきた」「つま先立ちで、かかとの上げ下ろしが10回できない」「足指をギュッと丸めたとき、甲にゴツゴツした骨の隆起が見えない」、こうした症状が当てはまる場合、足の筋力が低下しているのかもしれません。
次に病気かどうかの診断が必要な症状や、治療を検討したい症状について解説します。