自分で「落語家です」って言うのも恥ずかしくて
清水 落語の接点があったわけではないんですよね。
さだ まったく。会ったころ、「どんな噺が得意なの?」って聞いたら、「俺、噺せえへん」って言う。「落語やらない落語家なんて聞いたことがない」と思いましたよ。
鶴瓶 やってはいたよ。それはまあ、落語会に呼ばれてやんねんけども、自分で「落語家です」って言うのもなんか恥ずかしくて。
清水 それがいまはね。
鶴瓶 こんなコロナ禍でも、もう今年だけで97席やってる。
さだ ああ、それは素晴らしい。
清水 数の話で言えば、以前さださんのコンサートの回数を聞いてびっくりして。いま何回ですか。
さだ ソロになってから数えると、4501回。年に100回やっても45年かかるってことだね。
鶴瓶 聴くほうもまいるわ。(笑)
清水 体力がすごい。それに普通、喉が嗄れそうだけど。
さだ 喉は一時、本当にひどかったの。30代から40代にかけて。
鶴瓶 あれは、なんでなの?
さだ 歌いすぎ。映画つくって借金したでしょう。年に187本もコンサートしてましたから。ひどい声なのに、それでもお客さんはきてくれた。どうやって納得して帰ってもらおうかと考えて、トークを鍛えました。(笑)
鶴瓶 あははは、嘘や。端からトークしてたやろ。(笑)