心と体を鍛えるには、日々を丁寧に生きる
島国で育ったわれわれ日本人は、狭い世界の中で、人と自分を比べてしまう傾向があります。年収が高い低い、家が広い狭い、そんなことで比較して、「いいなぁ」と羨んだり、自分を惨めに感じたり。そこには負の感情しか生まれません。また、「みんなと同じがいい」という考え方も根づいています。
もし老後の資金が足りなければ、働けるうちは働いて、そのお金で楽しむほうが建設的だと思いますよ。そもそも仕事とは「お仕えする事」。誰かに喜びを与え、社会での役割を担うことなのです。何歳になっても仕事ができるのは喜ばしいことであり、自分を成長させることにもなるでしょう。
私も当然、生涯働くつもりです。今はこうした取材を受け、ラジオのパーソナリティもしておりますが、もともと口下手。最初はうまく話せず苦労したものです。いただいた仕事は、神仏が与えてくれたものと思い、下手なりに努力して続けているうちに楽しくなりました。そして私には、どこで暮らしても土地さえあれば野菜を作って生きていけるという自信がある(笑)。ですので、お金はなくとも不安はありません。
悩みや苦しみ、欲望にとらわれず心を整えるために、私が実践していることをお伝えします。
まずは、心の針を持つ。針が中央のゼロの位置にあることをイメージしてください。たとえば、4つの苦しみの1つ、嫌いな人と会ったとします。意地悪をされてイラッとくる。このとき心の針はネガティブな方向に大きく揺れます。放っておくと憎しみ恨みの感情が増幅する。こういう場合は、意識して心の針をゼロの位置に戻すのです。これを続けていると、次第に感情の揺れをコントロールできるようになります。
心と体を整えるには、日々を丁寧に生きることが何より大切です。毎朝決まった時間に起き、規則正しく生活する。掃除をし、身の回りをきれいに整える。当たり前のことなのですが、これをきちんと続けることは意外に難しいもの。