「アルデバラン」に込めた想い
実は直太朗くんには朝ドラの主題歌とは言わず、書き下ろし曲をお願いします、という形で依頼しました。
物語の内容ももちろん知らせていなかったのですが、驚いたことに、直太朗くんから届いた曲は『カムカムエヴリバディ』の世界とぴったりとフィットしていて。
特に冒頭の「君と私は仲良くなれるかな この世界が終わるその前に」というフレーズは、引き離されてしまった親子や恋人が再会できるのか……というドラマの物語を連想させます。
それに、今このコロナ禍で離れ離れになってしまい、いつまた会えるのかという気持ちを抱いている人は多いと思うんです。そういう意味でもこの時代にも合っている、素晴らしい曲だと感じました。
「笑って笑って 愛しい人」というサビの部分はとても印象的だし、ポジティブで、明るさもある。本当に完璧。
曲を渡される時に直太朗くんから「AIさんの声に合ってると思うよ」と言われたんですけど、本当に歌いやすくて、気持ちよく歌うことができました。
編曲は信頼を寄せている斎藤ネコさんにお願いしました。イントロを聴いただけで「アルデバランだ」とわかってもらえるように仕上げてほしいとだけお願いしたんですけど、想像を越える素晴らしい編曲で、またまた感動してしまいました。ストリングスやピアノやドラムの生演奏で歌わせていただいて、より一層、壮大なスケールの歌になったと思います。