2021年10月に開催したサロンのテーマは、「おとなの音遊び」

「働き続けて、いまひとり」が共通点

もともと「個個セブン」は、全員が友だちだったわけではない。

この指とまれの呼びかけに応じた「はじめまして」の人もいた。コピーライター、企業の広報担当、心理カウンセラー、社会福祉法人の役員。

育った環境も仕事も近居に至った動機も違う。夫と死別、離婚、ずっとシングル、いろいろあるが「働き続けて、いまひとり」、それが共通点だ。

近居開始から10年を超え、全員が70、80代となってからは、年齢的な試練に見舞われた。

17年には、入退院を繰り返していた「通い」の仲間の1人がリハビリの甲斐なく、要介護3に。歩行困難で外出が叶わず、訪問看護師とヘルパーに支えられて自宅で暮らしている。

19年春には、1人が東京へと去った。東京生まれの東京育ち。仕事仲間や友人、親戚が東京にいる。「人生の最終章を東京で」という本人の選択に私たちは頷いた。

<後編につづく