イラスト:さかがわ成美

固定費を抑えて物価上昇・年金減額に備える

では、年金支給額は、この先どうなるでしょう。

年金支給額は、働く人の過去3年の給料を基準に算出されます。コロナの影響で今年も給料は上がりそうにないため、来年度も年金支給額は下がる可能性があります。

金額的には、厚生労働省が出している平均的な収入の場合で、国民年金が月259円(年額3108円)、厚生年金が月903円(年額1万836円)の減額となるので、節約すればまだなんとかなりそうです。

ただ、その一方で、食料品価格やエネルギー価格が急速に値上がりしています。こうした状況では、この先、家計が苦しくなることは目に見えています。そうならないために、家計のスリム化をしっかり行っていきましょう。

値上がりが続いている電気代ですが、子どもが独立して同居家族が減ったというご家庭では、契約するアンペア数を下げれば、基本料金が下がります。東京電力の場合、50アンペアから40アンペアに変えると、月520円、年間で6864円の節約に。電力会社に電話一本かけるだけで、すぐに変更してもらえます。

携帯電話も、安いプランに変えたり、格安電話会社に乗り換えたりするなど、一回の手続きでぐんと節約できる方法はいろいろあります。

まずは、身近でできるところから節約しながら、年金の減額分をカバーしていきましょう。