義母と実母は、母が上京したときに挨拶をする程度の関係だったのですが、いまではすっかり打ち解けて、お互いの存在がいい刺激になっているようです。母が義母にお肌がツルツルになるクリームを教えてあげたり、義母がすすめてくれた整骨院に通ううちに、弱っていた母の足腰が少しずつよくなってきたり。
母は「この人が姑だったら大変だったろうな」と感じるほど、なんでもストレートにものを言うタイプ(笑)。対して義母は、「なんでもいいわ」と鷹揚な人。性格はまったく違うけれど、リビングで顔を合わせれば、お茶を淹れあったり、血圧を測りあったりして、まるで友人のようです。
そんな様子を見ていると、若いときに戦後の激動の時代を体験した人たちは、変化を受け入れながら楽しく生活していくことが上手だなと感じますね。本来ならばぶつかりあっても当然の環境なのに、その柔軟な姿勢には尊敬しかありません。
同居というよりシェアハウスの感覚
私は40代で出産したので、息子たちはいま7歳と4歳。「小さいお子さんがいるのに、同居なんて大変ね」と言われることもありますが、後悔したことはないんですよ。私にとっては同居というより、シェアハウスに近い感覚とでも言いますか。
母たちはそれぞれ好きな時間に起きて、好きなタイミングで食事をしています。基本的には家族と実母の食事は私が作り、義母は、同じマンションの1階にある、義父母が経営していたお寿司屋さんの賄いを食べるのが長年の習慣です。
亡くなった義姉の連れ合いが店を継いでいて、義母のもとまで運んでくれるので大助かり。「私は賄いがいいの」と義母は言っていますが、もしかしたら私に負担をかけまいとしてくれているのかもしれませんね。