佐藤ママ「子どもが失敗したときには、怒ったり、責めたりするのではなく、なぜ失敗したのかを一緒に考えてみましょう」(イラスト提供:イラストAC)

同じ失敗を繰り返しても怒らない。責めない

大人に比べると経験値が低い子どもは、失敗する生き物です。親も自分が子どもだったときを思い出すと、いろいろな失敗をしているのではないでしょうか。

最初は優しく注意しても、子どもが何度も同じ失敗を繰り返すと、「何度言えばわかるの!」「だから言ったでしょ」と感情的になって怒ったり、責めたりする親も多いようですが、「子どもの失敗を怒ったり、責めたりしない」のは、声かけの基本中の基本です。

失敗したことを怒鳴られると、また失敗するのが怖くなって萎縮してしまいます。そして、何事に対しても消極的になり、親の顔色を窺うようになります。これでは、子どもはのびのびと育ちませんよね。

「育児は育自」という言葉がありますが、子育てをしながら、親も成長します。子どもの失敗に腹が立ち、怒りそうになったときには、口をぐっと閉じてその言葉を飲み込み、鼻から静かに大きく息を吸い込みましょう。すると、気持ちが落ち着いてくるはずです。

怒りを抑えるアンガーマネジメントが大切ですね。目の前のことから気持ちを外し、少し落ち着く練習は人生を生きるうえで必要ですから、子育て中に上手になっておくといいです。

子どもが失敗したときには、怒ったり、責めたりするのではなく、なぜ失敗したのかを一緒に考えてみましょう。失敗した原因が具体的にわかると、次から気をつけることができます。

また、お箸の持ち方、挨拶などマナーに関係することは、正しくできるようになるまで根気強く注意し続けてください。マナーについて何度も注意できるのは親だけです。他人は注意してはくれません。将来、子どもが恥をかかないですむよう、優しい口調で何度でも言ってあげましょう。