子どもが「また、頑張ろう」と思える声かけをする
「どのような声かけをしたらいいでしょうか」とよく質問されます。みなさん、声かけでは悩んでいるようですね。
毎日口にする「ご飯できたよ」「早くお風呂に入りなさい」などといった言葉は、声かけというよりはただの日常会話です。また、「どうしてダメだといったことを何度もするの?」「どうして宿題やらないの?」などというのは、お子さんの状態をそのまま口にしただけのいわば実況中継です。どちらも子どもの心を打つ声かけではありません。
私が良い声かけだと思うのは、子どものやる気がどんどん上がる言葉をかけることです。そのような言葉をかけるには、まず、子どもの気持ちに寄り添うことから始めます。先述にて「褒めて育てる」話をしましたが、褒められるのは誰でも気持ちがいいものなので、褒められると「また、頑張ろう」と思います。
「褒める」ということは、「子どもの存在を全部認めている」と子どもに伝えることですから、子どもは知らず知らずのうちに自己肯定感を持つことができるのです。
ただし、思うような結果を出せなかった場合、声かけは注意しなければなりません。「よく頑張ったよね」と声をかけても、結果が良くない場合は子どもの心に何も響きません。
悪かった結果を全面的に認め、「結果を素直に受け入れる」「原因を考える」「反省をして次に備える」ということを子どもがしているときに横にいてあげるといいですね。「結果を責めない」ことが一番大事です。
※本稿は、『子どものやる気がどんどん上がる魔法の声かけ 3男1女東大理三合格の母が12歳までにかけた言葉』(著:佐藤 亮子/中央公論新社)の一部を再編集したものです。
『子どものやる気がどんどん上がる魔法の声かけ 3男1女東大理三合格の母が12歳までにかけた言葉』(著:佐藤 亮子/中央公論新社)
〈母の言葉は、子どもにとって最高のエールです。〉
3男1女を東大理三に導いた母は、子どもたちにどんな言葉をかけていたのでしょうか。
本書は、幼少期から小学生までの佐藤亮子ママの教育メソッドを伝える1冊。各シーンにあわせた声かけにスポットを当て、子どものやる気を促すにはどんな言葉をかけたら良いのかをまとめました。実際にかける言葉だけでなく、なぜそうするべきなのか、どんな心持ちで子どもと接するべきなのか、佐藤ママの根底にある教育方針を感じていただける内容です。子どもの自己肯定感を高め、自らやりたいことを見つけ、学習も自分でやるようになる――そんな良好な親子関係を築くための佐藤ママ流コミュニケーション術が満載。
褒めたら良いのか、叱れば良いのか。親であれば必ず悩むシーンに、佐藤ママがお応えします!