時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは60代の主婦の方からのお便り。長年確執があった姉と縁を切ることを決めた、と母親に話したところ――。
姉と縁を切ったら
とうとう母と訣別した。母が悪いわけではなく、私と姉の長年の確執が原因なのだが、母を巻き込んでしまった。姉はいつも私に対して冷たく、嫌がることを平気で言う。
頼んでもいないことを、私の了解も得ず勝手にして悩ませる。良かれと思っているのかもしれないが、余計なお世話だ。
発端は、私の娘の離婚問題だった。娘が弁護士を立てて進めているので、私たち夫婦は静かに見守っていた。
ところが、なぜか姉が娘の夫とメールをやりとりしていたらしく、それを弁護士から知らされた娘が激怒して私に連絡してきた。驚いた私は、姉と縁を切ることを決心。
母に電話をかけ、これまで十分知っているはずの私と姉の不仲を理由に、「金輪際かかわりたくない」と伝えた。すると母は、私の姉への恨みの深さにショックを受けたらしい。「もう実家に来なくていい」と言い出すではないか。
母がひとり暮らしになって20年近く、私が通って母の面倒を見てきたのにいったいどうするのか、と思ったが、もう今後のことは姉に任せようと思った。姉と母は喧嘩をしても結局仲が良いし、時間もたっぷりあるのだから。
訣別宣言の電話中、私の感情の高ぶりが母にも連鎖して、こんな結果で電話が終わってしまったが、まだまだこうした関係は続くのだろう。生きている限り――。