最終回もいつも通り淡々と放送してたって? そりゃあ81歳だもの、めそめそ泣くような年でもないじゃない(笑)。58年間も放送にかかわってきたら、番組の最終回だって何度経験してきたことか。

それにね、最後の放送には歴代パートナーの西村知江子さん、佐田玲子さん、見城美枝子さん、陣内貴美子さん、さこみちよさんはもちろん、番組を支えてくれたレポーターやスタッフたちが全国から集結して、そりゃあ賑やかだったんですよ。かつての若手がいまや地方局の社長です、って名刺をくれたりね。そうして昔の仲間が駆けつけてくれたのは、僕にとって大きな誇りです。

今日のインタビューを担当してくれている長谷川まさ子ちゃんは、第1回の放送から7年間もパートナーとして番組にかかわってくれました。ほかにも内海桂子師匠、五月みどりさん、浅香光代さんなど大勢の方が一緒に番組を支えてくれた。小沢昭一さんや永六輔さんのコーナーも番組名物として親しまれて。

リスナーからの投稿で誕生したコーナーもありますね。「女のリポート」は戦争で夫を亡くした女性の別れや出会いの体験談を紹介することから始まって、たくさんのハガキが届きました。

そういう真面目な内容がある一方で、「お色気大賞」というコーナーでは、笑えて、ちょっと色っぽい体験談の投稿を、僕が森繁久彌さん、丹波哲郎さんや淡谷のり子さんなどの声帯模写で読み上げる。ほぼぶっつけ本番なので、女の声で読み始めたら実は男の話で、あわてて途中で男の声に変えたことも。

少々きわどい下ネタにも、パートナーのさこみちよちゃんがの呼吸でツッコミを入れてくれる。そういう一発勝負の面白さが、生のラジオにはありましたね。