左:てぃ先生 右:高濱さん 高濱さんが着ている素敵なシャツは、息子のJo Takahamaさんがデザイナーとして活躍するNOT EQUALのもの(撮影◎本社・中島正晶)
大人気学習塾「花まる学習会」の代表である高濱正伸さんと、カリスマ現役保育士として、子育て世代に絶大な人気を誇るてぃ先生。今、教育の最前線を走る二人が、幼少期の子育てについて、深く語り合いました(構成=高松夕佳 撮影◎本社・中島正晶)

●てぃ先生×高濱正伸 子育て対談<前編>からつづく

自然には子どもに必要なすべてがある

――高濱先生の新著『なぞとき×算数脳――子どもは難問が大好き!』では、幼児期における外遊びや野外体験の大切さについても語っていらっしゃいました。外遊びがなぜ子どもの「算数脳」を鍛えるのか、不思議に思う親御さんもいるようです。

高濱 僕に言わせると、自明のことなんですけどね。第一に、人間は何万年もの間、自然の中で暮らしてきたわけです。自然の中にいるほうが気持ちがいいと潜在的に知っている。その証拠に、子どもは何かと外に出たがるし、体験したがるし、丘を越えたがるし、秘密基地を作りたがる。自然な流れなのです。

そして、空間認識能力や集中力、発想力といった「頭の良さ」を左右する力のすべてを伸ばす要素が、野外での自由な遊びの中にはあるということ。大人が設定した遊びを与えられてやるのではなく、子ども自身が決めた遊びをやり抜くことでこそ、養われる能力です。

「自然にはすべてがある」と高濱さん。野外体験は子どもの頭を良くする要素がいっぱい(写真提供:株式会社こうゆう)

世界の多様性を知るのにも、野外は最適です。野外には様々な植物や昆虫、動物がいます。葉っぱは同じ樹木についていても、一つとして同じものはありません。雑草も、ちくちくするものもふわふわするものも痒くなるものもある。空を見上げれば、雲が絶えず色々な形や状態になっているのがわかる。そうした言葉にならない実感は、自然の中に子どもを放てばこそ得られるものです。逆に、大人から「これは**雲というんだよ」と教えられると、わかった気になり、心が動くことがなくなってしまう。

自然にはすべてがある。むしろそこがピンとこない人の気持ちのほうが、僕にはわかりませんね。