圧倒的なオーラを放つトップスターの存在、一糸乱れぬダンスや歌唱、壮大なスケールの舞台装置や豪華な衣裳でファンを魅了してやまない宝塚歌劇団。初の公演が大正3年(1914年)、100年を超える歴史を持ちながら常に進化し続ける「タカラヅカ」には「花・月・雪・星・宙」5つの組が存在します。そのなかで各組の生徒たちをまとめ、引っ張っていく存在が「組長」。史上最年少で月組の組長を務めた越乃リュウさんが、宝塚時代の思い出や学び、日常を綴ります。第24回は「プロフェッショナルな仕事」のお話です。
(写真提供◎越乃さん 以下すべて)
(写真提供◎越乃さん 以下すべて)
宝塚のお衣装についている「おかき」とは?
宝塚の華やかな舞台を彩る豪華絢爛なお衣装。
基本的に宝塚のお衣装は、お借りするものです。
そのお衣装には「おかき」と呼ばれるものがついていました。
宝塚用語なのでしょうか?
私もよくわかりません。
その「おかき」とは何ぞや???
宝塚の衣装は、舞台衣装や道具などの製作を一括して行っている宝塚舞台の
「衣装部」という部署で作られています。
そこには職人技を持つプロ達が所属しています。
宝塚の華やかなお衣装は、そのプロ達の手ににより、
衣装、帽子、バッグ、靴、羽飾りにいたるまですべて手作りで作られています。
衣装は毎公演すべてが新しいものというわけにはいきません。
ある物を直して着るのが基本です。
衣装を合わせる時は、膨大な数の中から選ぶところから始まります。
そこで今までどなたが着ていたかを見る事で自分のサイズに近い物をあててみます。
それがわかるのが「おかき」です。