新宿三丁目の地下でフランスの伝統料理をカジュアルに

新宿三丁目駅から徒歩1分。飲食ビルの地下に店を構えて17年。知る人ぞ知るランチの穴場がここ「クレッソニエール」だ。

今はなき青山「レ・クリスタリーヌ」のカジュアル版としてオープン以来、フランスの伝統料理を作り続けてきたのは店長の武田昌巳シェフ。ランチメニューにも、ステーキアッシュ(フランス風牛肉ハンバーグ)やオニオングラタンスープなどビストロ定番の料理がズラリと並ぶ。

スープ、パン、コーヒーが付く「骨付き鴨もも肉のコンフィフランボワーズ風味」のワンプレートランチ2850円。サラダ250円、デザートのパンプリン250円は追加メニュー
 

中でも、武田シェフ渾身の逸品が鴨のコンフィ。曰く「鴨もも肉を塩漬けし、鴨の脂でゆっくり火を入れる」のがコツだそうで、脂の温度は65〜80℃の低温が鉄則。本来は保存が目的の調理法だが、「そのまま焼くと硬い鴨のもも肉も、コンフィにすることでしっとり仕上がる」とは武田シェフ。

確かに皮目をパリッと焼きあげた鴨もも肉は、身が骨からほろりと外れる軟らかさ。口にすれば、鴨の風味がしみじみ広がる。

また、昨年8月には系列店「コンコンブル」と併合した。同店シェフの奥村憲治氏とのWシェフ体制になり、料理もより充実。ベテランならではの味をぜひ。

 
「白身魚のキッシュと砂肝のコンフィ」880円(左)と「トマトファルシーBoxBento」1606円。砂肝のコンフィはむちっと歯が入る軟らかさ。トマトファルシーはトマトにひき肉を詰めて火を入れたプロヴァンスの郷土料理。付け合わせは、バターライス、キャロットラぺ、ポムピューレなど。テイクアウトのみも可