初夏の美味しさを楽しませてくれる

祇園の雑居ビルから烏丸御池に移転し、今年1月に一軒家となった日本料理店「おが和」。扉を開けると広々としたカウンター空間が広がり、オープンキッチンに立つ店主・小川洋輔さんがにこやかに迎えてくれる。

小川さんは「京都吉兆(吉は正しくは「土」の下に「口」)」や「祇園さゝ木」などの名店で研鑽を積んだベテラン料理人。

これまでは夜中心の営業だったが、気軽に食べられるお昼を始め、前菜、温物、ご飯、甘味のミニコースを提供している。「1時間ほどで召し上がっていただけるランチセットのようなミニコースです」。

 

4品のコース4180円から、前菜、夏野菜の揚げ浸し、土鍋で炊きたてが供されるご飯とお供の唐墨のふりかけ。他に甘味も付く。前日までに2名以上で要予約

前菜は、7~8種類の料理を盛り合わせた八寸風の一皿。甘鯛の塩焼きや鱸の小袖寿司、酒粕入り卵焼きなど、五味五色で緩急をつけた正統派の京料理だ。

2品目は温かいものを出し、この日は茄子と伏見唐辛子を揚げ浸しに。土鍋で炊き上げるご飯は煮えばなを出し、同時に8種類のご飯のお供が登場する。

自家製の唐墨ふりかけや海苔の佃煮、マグロと山芋などから好きなだけ選べ、お代わり自由。甘味も付き、4品で初夏の美味しさを楽しませてくれる。

<テイクアウト>ご飯のお供に出しているおかずの瓶詰めセット「山椒三兄弟」4180円。左から、じゃこをしっとり炊き上げた「じゃこ山椒煮」、お酒のつまみにもなる「牛蒡金山寺味噌」、だしをかけて味わう「牛肉山椒茶漬け」。実山椒は和歌山産か京都大原産を使用。販売は食事の客に限り、予約がおすすめ