大皿に所狭しとおかずが盛られた「大人の鮭弁当」2800円。プラス500円で麦味噌仕立ての味噌汁がつく。塩水に漬けてから6~7時間ほど干した塩鮭は塩加減も上々

夜の名物メニューを詰めた《大人の弁当》ランチ

夜更かし族の胃袋を満たす深夜営業の“居食屋”として根強い人気を誇ってきた白金「福わうち」。だが、コロナ禍を機に昼営業にシフト、12時から23時までの通し営業に切り替えた。

それとともにランチとテイクアウト弁当も開始。「大人の鮭弁当」「大人の海苔弁当」がそれで、費用対効果と味の良さで人気を呼んでいる。

「夜のおすすめ料理を、目一杯盛りこみました。テイクアウトも、このままをそっくり詰めこんでます」

「大人の海苔弁当」1800円。イートインはプラス500円(味噌汁つき)。肉厚のハムは、豚肩ロース肉を、塩水に砂糖やタイム、マジョラムを合わせたソミュール液に漬け込んだ後、ボイルして作る自家製。海苔弁のメインだ。食べ応えも抜群。その他、自家製の塩鮭や筑前煮などが、ご飯が見えないほどぎっしり詰め込まれている

明るい笑顔でこう語るのは、ご主人の三宮昌幸さん。その言葉通り、自家製の塩鮭を筆頭に、明太子入り卵焼きやローストビーフなどなど、ざっと10種類あまりものおかずが並ぶ。

中でも存在感を示しているのは、“筑前煮”。福岡出身の三宮さんにとっては郷土の味だけに、思い入れもひとしお。豪快にカットされた具は食べ応えがあり、ご飯を呼ぶことうけあいだ。

まずは鰻の蒲焼などのおかずで一献傾け、後はナムルや塩鮭でご飯を、という味わい方もここでなら心おきなく楽しめる。自家製ハムで作るハムカツが主役の海苔弁当も、人気を二分するおいしさだ。