聞いてくるワケその1「不満」

典型的な目的意識がない子は、よくこういったことを言います。

「なんで勉強なんかしなきゃいけないの?」

あなたもお子さんに言われたことがあるかもしれませんね。こうしたときに親が、勉強をするメリットとして「成績が上がる」「将来のためになる」と説明してあげても、多くの場合、子どもが「わかったよ!」と納得することはありません。

それには2つの理由があります。

『小学生の勉強は習慣が9割 自分から机に向かえる子になる科学的に正しいメソッド』(著:菊池洋匡/SBクリエイティブ)

1つ目の理由は、こうしたことを言う子どもの気持ちは、「ただ不満を言いたいだけ」だからです。本当に「理由が知りたい」わけではないのですね。

このケースに限らず、子どもの「なんで?」は、半分くらいは不満な気持ちの表れです。

「ご飯を食べられなくなるから、ご飯の前にお菓子は食べちゃダメよ」「えー!?なんで!?」

こんなやり取りも「ただの不満」の典型ですね。何しろ、「ダメ」の前にちゃんと理由を言っているわけですから。

「不満」という気持ちに対して、正論をぶつけたところで、気持ちが変わるはずはありません。