聞いてくるワケその2「知っているから」

2つ目の理由は、「なんで?」と言いながら、子どもは「その理由をすでに知っている」からです。

勉強すると良い成績が取れる。良い成績を取ると、良い中学校、良い大学、良い会社に行ける。そうすると、将来の選択肢が増えたり、将来、お給料がいっぱいもらえたりする。

そうしたことを、子どもは知っています。

不満が高まっているときではなく冷静なときに聞いてみると、ちゃんと本人が口で説明できます。すでに知っていることを、あらためて親や先生が教えてあげたところで、あまり意味がありませんよね。

勉強する目的=自分が手に入れたい理想の状態がはっきりしてはじめて、 自分事としてとらえることができる(イラスト:『小学生の勉強は習慣が9割 自分から机に向かえる子になる科学的に正しいメソッド』より)

では、理由を知っているのになぜ勉強しなければいけないことに不満を感じるかというと、知ってはいるけど納得はしていないからです。その勉強するべき理由が、自分事になっていないのですね。