ご褒美には効果的な使い方がある

そこで、こう考えてみるのがお勧めです。

「ご褒美を与えることや、褒めたり叱ったりすることで、子どもの考えや感情をコントロールするのはなるべく避けるべきだ。それに対して、本人の考えや感情に沿った行動を実行できるようにするためのサポートには、ご褒美は使っても構わない」

『小学生の勉強は習慣が9割 自分から机に向かえる子になる科学的に正しいメソッド』(著:菊池洋匡/SBクリエイティブ)

もう少し具体的に言うと、本人が勉強に対してやる気がないのに、ご褒美で釣って勉強させるのはよくありません。「勉強しなかったらゲームを没収」のように、罰で脅すのはなおさらです。

「本人も志望校に合格するために勉強しようと思っているけれど、なかなか気分が乗らない」というようなときが、ご褒美が大活躍する場面です。

ただ、勉強に対してやる気がない状態のとき、よくないとわかりつつもご褒美で釣らざるを得ないこともあるでしょう。そうした場合には、ご褒美目当てに勉強している間に、勉強の楽しさややりがいに気付くように誘導して、後者の状態にしていきましょう。