昭和の相撲のよう
14日目に感動したのは、前頭筆頭・霧馬山と前頭4枚目・若元春の対戦。
お互いに黒い廻し、肥っていないバランスのとれた体格、キビキビした動き、昭和の名力士である栃錦と若乃花を思い出させる二人の対戦だ。物言いの末、取り直しとなり霧馬山が勝ったが、来場所もこの二人の対戦を楽しみにしたい。西岩親方が「技術と足腰のよさ、昭和の相撲のよう」と話していた。
コロナ休場が報告されるたびに相撲が中止になるのではないかと動揺した。7日目にカド番の大関・御嶽海が所属する出羽海部屋、8日目に鳴戸部屋、9日目に放駒部屋、10日目は武蔵川部屋、11日目には佐渡ケ嶽部屋、玉ノ井部屋、12日目には浅香山部屋、13日目に芝田山部屋、片男波部屋、伊勢ノ海部屋の全員休場。そして13日目が始まってから追手風部屋の前頭5枚目・遠藤のコロナ感染が発表となり、同部屋の関脇・大栄翔、前頭6枚目・翔猿などが休場した。13日目は幕内の取組7戦が出場力士の不戦勝となった。
その日、自分が日本相撲協会の一員のような気持ちでいる相撲ファンの友人から「どうするのよ?」と電話があった。私は「一日一番、出られる人でやるしかないっす」と力士の談話のような返事をした。
感染した力士の病状が気になる。
元気なのに休場している力士も気になる。寝転んで相撲放送を見ているのだろうか。
研究のためメモしながら見ているのだろうか。お菓子を食べながら見ているのだろうか。
心配と想像が止まらない。