各地の郷土料理(1)

〈秋田県〉バターもち(撮影◎高木あつ子)

〈秋田県〉バターもち

もちにバター、卵黄、砂糖などを混ぜたもち菓子。北部のマタギ地域では北海道まで行商をしており、バターの入手には困らなかったとか。寒くても硬くなりにくいのでマタギの携行食として重宝され、長く親しまれている

 

〈秋田県〉あさづけ(撮影◎高木あつ子)

〈秋田県〉あさづけ

米どころならではのおやつで、夏によく食べられる。うるち米の粉を練り、砂糖と酢で味付け。とろりとした食感が特徴だ。写真では缶詰のみかんときゅうりをトッピングしている

 

〈岩手県〉かますもち(撮影◎奥山淳志)

〈岩手県〉かますもち

県内に多い、あん入りの半月形のおやつは、地域によって名称や材料が異なる。「かますもち」と呼ぶ県北は寒冷で畑作中心だったこともあり、生地は小麦粉。甘じょっぱい味噌あんと鬼ぐるみを包んだら、浮き上がるまで熱湯で茹でる

 

〈新潟県〉笹だんご(撮影◎高木あつ子)

〈新潟県〉笹だんご

あんを包んだよもぎだんごと笹の芳香を楽しむ、米どころ新潟の名物。端午の節句をはじめ、初夏を彩る祭りにも欠かせない。笹の葉には抗菌作用があるため保存性が高く、冷蔵庫のない時代でもたくさん作って長く食べることができた。笹以外にも、葉で包んだおやつは場所を問わず食べやすく、保存性から手みやげにも適しており、柏もちやちまきなどのように全国で作られている