20年が過ぎ、気づけば40代前半に。その頃から、なんだか陽子さんの言葉に小さなトゲを感じるようになっていった。

たとえば、私の長女が登園を渋るようになったことを、中学生の息子がいる陽子さんに電話で相談した時のこと。「あなたの子どもだから、順調にいくわけがないと思っていた」と、耳を疑う言葉が返ってきたのだ。

たび重なるトゲ発言に心が折れそうになった頃、トドメの出来事が起きた。陽子さん以外の3人で会った日、真美さんが私に「ご主人は、あなたのどこがよかったのかしら?」と笑いながら言ってきたのだ。

一瞬意味がわからなかったが、帰宅してからだんだんと怒りが湧いてきた。陽子さんに電話をかけ、「こんなこと言われたのよ! 私を認めていないってことよね?」と話すと、「そうかな? 真美さんはあなたが『専業主婦をバカにしてる』って言ってたわよ」と言うではないか。

確かに私は、結婚・出産後も仕事をしている。でも、専業主婦をバカにする気持ちなんて微塵もない。陽子さんには、「真美さんの言い方はちょっとひどいね。でも気にしないで」と言ってもらえると信じていたのに。