「惚れレンズ」をつけてスネ夫を見てみると……(写真提供:PhotoAC)

スネ夫に惚れてみよう

新しいレンズをつけると、世界の解像度が上がります。何気ない情報が、とっておきの情報に変わります。人間は、意識的に世界を見るレンズを選べるのです。

だからこそコピーライターは、コピーを書くときに、自覚的に「惚れレンズ」をつけます。そうすることで、向き合う企業や商品の魅力がザクザク溢れます。いいコピーライターは、いい惚れレンズを装着できている、ということでもあります。

一つ試しにワークをしてみましょう。対象はスネ夫です。言わずとしれた、漫画『ドラえもん』の名脇役。そういえば、あんまり注目したことがないですよね?

読者が感情移入するのは、のび太かドラえもんです。この二人を起点に物語が発展していくので、情報量も多くなるし、読者も「好きになろう」「惚れよう」と能動的になります(そもそもそのように演出されています)。好敵手であるジャイアンも、ふだんこそ暴君そのものですが、映画になると男気を発揮して、「興味の対象」となりやすい。

翻ってスネ夫は、あくまでジャイアンの太鼓持ちキャラですので、私たちはあまり関心を持ちません。では、ここで意識的に「惚れレンズ」をつけてスネ夫を見てみましょう。スネ夫は素晴らしい人に違いない!という前提で、スネ夫を見直してください。

今手元にドラえもんの漫画がある方はスネ夫にフォーカスを当てて読み返してください。ない方は、記憶の引き出しからスネ夫を引っ張り出してください。では、3分で、スネ夫の魅力を3つ見つけてください。

惚れレンズをつけて、スネ夫の魅力を3つ探してください。(制限時間3分)