選択の決め手はインフルエンサー

このタイトルを見て、「なるほど、確かに最近の若者はマスメディアの情報よりも、SNSを見て購買の意思決定をしてるからな。次はその話か」

と思った方、惜しい。ちょっと違います。いや、現在の若者の商品選択基準についてはそのとおりだが、ここでは、なぜインフルエンサーが流行るのかにまで踏み込んでみたい。

『先生、どうか皆の前でほめないで下さい―― いい子症候群の若者たち』(著:金間 大介/東洋経済新報社)

ちなみに「インフルエンサーって何すか?」(そこから!?)という方のために、さっと確認しておきたい。インフルエンサーとは、主にSNSでの情報発信によって世間に対して大きな影響を与える人物のことを指す。語源は影響を与えると言う意味の“Influence”そのまんま。

著名な芸能人やスポーツ選手を連想する人も多いかもしれない。割合的にはそういった有名人が多いが、「SNS上の有名人」も増えてきている。一般人であっても、消費者の立場や目線で、かつおもしろおかしく情報発信するスキルを獲得すると、多くのフォロワーがつくようになる。転じて、ユーチューバー(YouTuber)やティックトッカー(TikTokker)やインスタグラマー(Instagrammer)といったインフルエンサーとなる。