好きなモノがあればこそ、それ以外は捨てる

好きなモノがあるとほかのモノは手放しやすくなります。好きなモノを手放したくないと思えば、限りある空間ではほかのものを処分するしかないからです。

『71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活』(著:紫苑/大和書房)

マニアには整理好き、整理の得意な人が多いように思います。好きだからきれいに飾る、どこにあるかすぐわかるようにするなど、「モノ好き」は整理が上手になるコツかもしれません。

こうして何ヶ所もあった魔窟はどんどんきれいになっていきました。魔窟は、嫌なものを見たあと同様、いつまでもイメージとして残ります。想像のなかでどんどん汚くなり、見るのが嫌になります。ところが思い切って中のモノを出してみると、想像よりずっとマシなものです。

不安に似ていますね。目の前にない、見えないからこそどんどん膨らんでいく。魔窟もまた想像力の産物です。

自分の家の魔窟を思い切ってすぐに開けてみましょう。開けたらこっちのもの、目にすることで、怖さも不安も自分でコントロールできる、つまり片付けることで、モノを生かすも殺すも自分次第と、モノへの主導権を取り戻せるのは心理的にも気持ちのいいものです。

※本稿は、『71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活』(大和書房)の一部を再編集したものです。

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71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活』(著:紫苑/大和書房)

71歳、ひとりシニア。子どもたちが結婚してから60代で都内に小さな中古住宅を買った紫苑さん。フリーで仕事をしていたため、年金はわずか月5万円と、お金はないけれども不安はないし、今が一番幸せ。あるものを工夫する豊かで楽しい日々をご紹介。