無駄でも目に美しいものの中で暮らしたい

私自身のモノで、本はかなり処分しました。これはもう読む時間が限られていることが大きい。再読、「これは捨てない」と横に置いた本も徐々に始末、さようならをしていきました。

残ったのは着物と布の類たぐいです。ある程度は始末しましたが、それでもまだ未練が残っています。好きな柄はリメイクしていますが、これにも限度があります。

紫苑さんが好きな色や柄のはぎれをつなげて作った手作りカーテン(写真:林ひろし)

すっぱり全部捨てて「ミニマリスト」になりましたと言えばいいのですが、ミニマリストは私には合わない。最小限のモノで生活するより無駄でも目に美しいものの中で暮らしたいからです。これも「捨て活」のなかから生まれてきた考えです。

「終活」から始めた断捨離ですが、実行するうちに今後の生活が見えてきました。残りの時間で何をするのかが輪郭を表してきました。

「捨て活」劣等生ではありますが、70歳を超えてからは捨てるに関しても、ようやく見えてきたように思います。